海外で親しまれているドラマの形式に“シットコム”というジャンルがある。これは、“シチュエーションコメディ”の略で、古くは「奥さまは魔女」、「フルハウス」や「フレンズ」など、主要な舞台と主要キャストが固定された中で繰り広げられるコメディドラマを指す。
そんなシットコムに、かねてより並々ならぬ愛着を抱いているのが脚本家の三谷幸喜だ。三谷の初期の代表作「やっぱり猫が好き」(1988~1991)も、シットコムとしての条件を満たしているし、2002年には、香取慎吾の主演で“日本初の本格シットコム”と銘打って、「HR」という定時制高校を舞台にしたドラマが半年にわたって放送された。
あの「HR」から17年――。脚本/監督・三谷幸喜、主演・香取慎吾というタッグによるシットコムの最新作「誰かが、見ている」が、9月18日からAmazon Prime Videoで独占配信される。
予想もしない失敗ばかりを繰り返す主人公・舎人真一と、書斎の壁に偶然発見した穴から、舎人の生活を覗き見する隣人を中心に巻き起こるドタバタが描かれているが、収録は毎回、観客を入れた形で行われ、舞台やテレビドラマなどのジャンルを超えた、新しい形の新感覚エンターテインメントが誕生した。
配信を間近に控え、三谷と香取があらためて作品の魅力について語った。
「トラブルメーカーになる香取さんが見てみたいと思った」
――ありえない失敗ばかりを繰り返す、舎人真一のキャラクターはどのように生まれたのですか?
三谷 これまで香取さんは、僕の芝居の中では周囲に振り回される役柄が多かったのですが、そろそろ逆の、トラブルメーカーになる香取さんが見てみたいと思ったのが、舎人というキャラクターを思いついた理由の一つです。
もう一つは、香取さんのコメディアンとしての引き出しをもっとみたいという思いもありました。例えば、朝起きて歯を磨いて、朝食を食べてという当たり前の動作を香取さんが演じると可笑しくてしょうがないような、生きているだけで面白い香取さんを見てみたいな、と。
香取 三谷さんがおっしゃるように、三谷さんの作品の中では振り回される役がとても多かったので、台本を読んだときに「これは難しい役だ!」と思いました。これまでの役柄とは違っていたせいか、「この台本の裏に何か意図があるのか?」と余計なことを考えてしまって(笑)。だから最初の頃は、「これはこうでいいのですか?」と質問しながら進めていました。
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