ハリウッドザコシショウ(以下:ザコシ)による単独公演「ハリウッドザコシショウのものまね100連発ライブ! SEASON3」が1月23日、東京・新宿シアターモリエールにて開催された。
「ハリウッドザコシショウのものまね100連発ライブ」は、これまでも定期的に開催されており、過去の100連発ライブの様子はDVDとしてSEASON1、2が発売される恒例のイベントとなっている。今回もDVDとして発売されることが決まっており、収録ライブとして開催された。「R-1ぐらんぷり2016」では圧倒的得票差で優勝。さらに去年8月から東京・静岡・大阪3都市5公演で敢行した、毎夏恒例の単独ライブツアー「ハリウッドザコシショウのミニ単独ライブシリーズSEASON⑪ツアー珍棒」は全公演即完と、勢いにのるハリウッドザコシショウ。今回の「ハリウッドザコシショウのものまね100連発ライブ! SEASON3」もチケットが即完売、ファンの期待の高さが感じられた。
当日会場前に着くと、チケットを持ったファンが長蛇の列を作っていた。入場後、筆者は後方に着席していたのだが、開演前には周囲の客が「(ハリウッドザコシショウの圧が強すぎて)ここの席がギリギリのデッドラインだよな」と冗談半分で囁く声も聞こえてくる。ハリウッドザコシショウのパワーと圧力のある定番ネタ「誇張しすぎた〇〇ものまね」の破壊力は、やはりファンからもお墨付きであることを感じた。同時に、これから始まる”ものまね100連発”という前人未到のフルマラソンへの怖いもの観たさのような期待値が高まる。
開演時刻になると、前説及びネタ間の繋ぎを担当するハリウッド軍団後輩芸人の錦鯉とキャプテン渡辺が登場。本番前にザコシが緊張による嗚咽が止まらなかった話など暴露し会場を笑いで温める。そして、紹介を受けてハリウッドザコシショウが登場。大きな拍手に迎えらえた第一声が「どうもー、Mr.マリックでーす」。オープニングトークに入る前から、Mr.マリックや『マネーの虎』に出演していた小林社長のものまねなど、全く脈絡のない角度からネタを披露し笑いを誘う。100連発が始まる前から待ちきれないほどに仕上がっている様子であった。「ものまね100連発SEASON1,2を観てくれた方ってどれくらいいます?」との質問に、会場の約半分弱しか挙手しなかったことに対して、ここでは書けないような言葉で罵倒するなどザコシ節が飛び交った。また、前回から約2年ぶりの開催ということで、これまでの2年間の出来事を振り返る。新年号が”珍棒”(ザコシの好きな定番の隠語)ではなかったことに対する遺憾や、ザコシのネタにも取り入れられる著名人への皮肉を言っては、わめき散らし始める。映像作品化したら、常に音声モザイクが必要ではないかと疑うほどザコシの世界観が全開であった。そして、定番の”儀式”を20分近く行なってから、「ものまね100連発なんて地獄ですよ!」と自ら豪語するものまね地獄への幕が上がった。
Photo by 大橋祐希
ものまね100連発は、自身でも口にしていた”真面目にガイキチ”を体現したような内容であった。序盤から誇張しすぎた○○ものまねシリーズを立て続けに披露。題目を発表する際には「こいつもやべえやつですよ」、「こういうやべえガイキチが増えるほど仕事が増える」と本人は言っていたが、それを本人よりもやばくするのがハリウッドザコシショウ。世の中を騒がせた元アイドルや業界人を、奇声と大胆な動き、変顔で誇張し続けるが、どこか似ている要素があって面白い。1発目から「誇張しすぎた○〇興業の〇〇社長のモノマネ」というセンシティブなネタを披露。際どい部分を攻めていく題目が発表されただけで会場には笑いが起こり、狂人のように舞台上で暴れ回る。このネタは以前、某会場で披露しても何も言われず逆に怖かったと本人は語ったが、何よりその彼の大胆さに笑いが起こった。中でも度肝を抜かれたネタは、昨今社会問題となっているあおり運転で、ひたすら叫ぶ男性と、無言の女性の対比がシニカルに表現され、これもまた面白い。果たして笑っていいものか分からないがそれでも吹き出してしまう、ザコシのネタの特徴の一つであろう。
ザコシと言えば”珍棒”も欠かせない。アキラ100%やとにかく明るい安村とほぼ全裸の芸人のものまねでは、誇張しすぎた結果、会場中が大爆笑で最高潮に盛り上がる鉄板ネタと化した。鬼に金棒、ザコシに珍棒とはこの事だろうかと感じた(なお、珍棒が何か分からない方はぜひDVDをご覧になってほしい)。特に本人が「(このネタは)やっておかんといけんですわ」と語る「誇張しすぎたひょっこりはん」で、会場の盛り上がりはMAXに。前半と中盤の合間に行われた錦鯉とキャプテン渡辺のトークでは、テレビで珍棒ネタを披露する際にモザイクを掛けるか協議されたが、モザイクを掛けると実物なのではないかと審議された裏話も披露され、より観衆の笑いを誘ったとともに深く考えさせられる一面もあった。
Photo by 大橋祐希
また、もう一つハリウッドザコシショウのネタの特徴といえば、ファミコンやWWEのプロレスなどそのマニアックさでもある。ファミコンものまねは、「ファミコンソフト『アイスクライマー』のGAME OVERの時の音」や「セガサターンソフト『バーチャファイター2』のアキラ」など80~90年代のソフトがメイン。恐らくハリウッドザコシショウがのめり込んだ、青春時代のネタであろう。ザコシと同年代の人間でなくても、どこか想像できてつい笑ってしまう。プロレス系のネタでは「WWEポール・ヘイメンの言い方」では少し会場の反応が悪いと「あぁ!? 何回でもやったるわ!」と観客に怒鳴り散らかしてネタを繰り返す場面も。「シショウ(ザコシ)は自分が好きなネタは何回でも連続でやる」と後輩芸人は語っていたが、ものまね開始前の小ネタや、ネタ中の派生形など含めたら、ものまね130連発ほどあったのではないだろうか。これまで言及したようなネタを撃ち続けること3時間弱、「100連発いったぞー!!」と遂にこのフルマラソンを完走。会場からは大きな拍手が贈られた。
ハリウッドザコシショウのものまねネタは、エネルギーの消費がものすごく多い。ものまねはかなりセンシティブな題材が多く、変顔と大声でわめき散らかすし、下ネタも多い。と、思えばファミコンやプロレスラーというコアなものまねも多い。そんな振り幅の大きなネタを、ザコシは全力で、好きでやっている。ネタ中には遠巻きからでも顔が赤くなり、身体に汗が滲んでいるのが見える。それでも自分を追い詰めるようにネタを重ねていく姿には、彼が愛するプロレスの精神も垣間見えた。観ている方もそれを受け止めるわけであるから、同じくらいのエネルギーを求められるわけである。ザコシ本人はネタが始まる前にこれを”地獄”と称したが、まさに耐久合戦。それを3時間弱見続けて笑い続けた後には、マラソンの後のような疲労感と爽快感、そして楽しかったという気持ちが残る。まさに”わめきのプロ”の芸を見せつけられた、そう思える公演だった。
<公演情報>
ハリウッドザコシショウ
「ハリウッドザコシショウのものまね100連発ライブ!SEASON3収録ライブ」
2020年1月23日(木)東京・新宿シアターモリエール
時間:開場 18:30/開演 19:00
ハリウッドザコシショウTwitter:https://twitter.com/zakoshisyoh
ブログ『ハリウッドザコシショウの「南海ホークスは今!?」』:https://ameblo.jp/hollywood-zakoshisyoh/
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