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とりあえず、テレビつけておく?…視聴率から読み解く「紅白歌合戦」 - 読売新聞

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 「紅白」って見る?

 「紅白歌合戦」の宣伝がNHKで目立つようになるにつれ、こんなモヤモヤした思いを抱く人もいるはず。それでいて大みそかを彩るこの番組の視聴率は、いまだに年間ランキング1位の座をほぼ毎年獲得。その数字は公共放送の立ち位置を見定める一つのバロメーターとも言える。そこで「紅白」視聴率の推移を、昭和から現在にかけての娯楽の変遷と対比してみた。

 1951年、正月のラジオ番組として産声をあげた「紅白」は、テレビの時代にバトンタッチされ、今年の大みそかで71回目となる。62年にビデオリサーチが調査を開始して以降の関東地区の平均世帯視聴率(地上波)の推移を表したのが掲載のグラフだ。テレビでは当初、午後9時頃のスタートだったが、89年から2部制(第1部午後7時20分前後~、第2部同9時または9時半~)となっており、同年以降は第2部の数字を基に作成した。

 これを見ると大まかには、84年までの「お化け番組期」、89年までの「激変期」、90年代の「50%台期」、2003年までの「50%陥落期」、そして現在までの「目指せ40%期」に分けられよう。

 53年にテレビ本放送が始まり、民放も次々誕生したが、ラジオに代わる娯楽としてテレビ界をけん引したのは、やはりNHKだった。「連続テレビ小説」(61年)、「大河ドラマ」(63年)が始まり、「事件記者」(58年)などの秀作ドラマも誕生。永六輔が構成を手掛け、黒柳徹子、渥美清らが出演した「夢であいましょう」は、土曜の夜10時台という遅めの時間帯に家族を茶の間に集わせた。また、「みんなのうた」(61年)など今も続く番組が誕生。NHKは娯楽の発信地だった。

 この時期、「紅白」は70%以上が当たり前で、63年の81・4%は前年の視聴率調査開始以来、いまだに全番組中でトップだ。誰もが口ずさむ歌謡曲が生まれ、それがテレビを通して国民に浸透。その結果、歌謡界は全盛期を迎えた。その頂上に「紅白」が君臨していたのだ。民放でも「コント55号の紅白歌合戦をぶっ飛ばせ!なんてことするの!?」(75年、日本テレビ)など、「紅白」を意識した番組が大みそかに放送されたが、視聴率は足元にも及ばなかった。

 つまり、テレビが国民の娯楽の中心だったこの時代、「紅白」は、その年に活躍した歌手やヒット曲をお茶の間で家族と共に食い入るように「見る」番組だった。79年にリモコン付きテレビが発売され、チャンネル切り替えが容易になったが、さほど数字に影響は出ていない。

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